子ども時代に機能不全家族で学んでしまった対人関係保持の思い込み、感情の思い込み、低い自己肯定感をつかった人間関係などの課題を、受容し無力化する姿勢でとりくむ新しい認知行動療法の進化版です。
・ACの自覚やカウンセリング、ワークにとりくんで原家族での環境が、どのように現在の自分自身に影響を与えてきたのかなどを知った。
・その文脈を再編集してみたり、引き出しに入れたり閉まったりできるようになった。
その結果、これまでのような自分を傷つけるような共依存関係やアディクション行動なども無力化させることがでいるようになってきた。
学校や仕事での関係性も変化してきて以前より苦痛ではなくなった。
・どのように共依存関係にならないように友人を創ったらいいのかわからない。
・相手の機嫌をとったり、合わせしすぎたりしないで恋人と親密な関係を紡いでいったらいいのかわからない。
・共依存から回復したがどこまでが親の適切な係わりなのか、過保護なのか、無関心なのかがわからない。
・これからどのように相手を尊重しながら夫婦関係を育て直していけばよいのかわからない。
・自分自身の変化をどのように見つめて、生活や仕事など今後の人生に生かしていけばいいのかわからない。
・対人関係や将来についての心配事の処理に追われてしまう。
・感情(怒り、欲求不満、恐れ、罪悪感など)の処理にじゃまされて行動がうまくいかない。
・白黒思考や思い込みが適切に処理されず、自分が何をしたいのか、本当は何をのぞんでいるのか決められません。
→要求しすぎてしまう VS 何も要求しない
→すべてNO VS すべて受け入れてしまう
専門家の視点から見るとこうしたお悩みは自然なことと言えるのです。子ども時代に生き延びるために忙しくて、年齢や状況に適切に応じて振る舞えないとお感じになるのは無理も無いのです。こうしたケースには気づきのワークとともに「対人関係スキル、ソーシャルスキル」の「練習」が有効と言えます。
友人や恋人・夫婦など、親密な関係性を育てるためのコミニケーションスキルを学びます。実際にどのように話すか、振る舞うかをミニワークを通して学んでいただきます。
<参考文献>
マーシャ・M・リネハン:大野祐監訳,岩坂彰他訳,境界性パーソナリティ障害の弁証法的行動療法 DBTによるBPDの治療,誠信書房,2007.
斎藤学:共依存と自己愛パーソナリティ障害,アディクションと家族,Vol.35 No.2,2020.
グループシェア〜DBTのコンセプト解説
グループエクササイズ1「共依存のもたらす対人関係の問題」をチェックしてみる
グループエクササイズ2「対人関係にまつまる思い込み」をひもといてみる
ファシリテーター:明石郁生 臨床心理士/統合的グループワークファシリテーター
CSPPカリフォルニア臨床心理大学院日本校 修士課程修了 臨床心理士
家族とAC 研究室 代表
所属学会:日本家族と子どもセラピスト学会 日本嗜癖行動学会 日本心理臨床学会 日本ゲシュタルト療法学会
開業カウンセラーとして、精神力動的療法、家族療法、 ナラティブ・セラピー、認知行動療法、ゲシュタルト療法、 プロセス指向心理学、トランスパーソナル心理学等の 理論基盤を統合的に用いる臨床を実践、研究