不安・パニック・強迫観念、神経症
神経症とは合理的ではないと、頭ではわかっているけれども、現れる強い不安やパニック、強迫観念のために自分自身が苦しむ状態。神経症を治療対象とした森田療法の創始者森田正馬によれば、多くの青年たちが新しい時代や環境に適応できずに悩み・苦しみ、またそれらを早急に解決しようと焦り執着することで生じると述べています。
現代社会では、成功しようと努力すること、あるいは完璧に幸せになろうと努力することが苦しみの元となることがあります。なぜなら「完璧」とはそもそもあり得ないからです。カウンセリング・ワークでは、愛されたい、全てをわかって欲しいという過剰な欲望、渇愛(かつあい:のどの乾きで水を欲するように、私たちがさまざまな欲求に執着すること)を苦しみや強い不安の要因としてとり扱います。
<引用文献> 北西賢二:はじめての森田療法,講談社現代新書,2016.