出版企画原稿: アダルト・チルドレン(AC)という「生き延びる力」 --- 22のワーク事例 ---

アダルト・チルドレン(AC)という言葉を専門的援助の必要がないと片付けてしまうわけにはいかない苦難を抱えている「自覚」として敬意を表する。そして、差別され蔑む用語ではなく、自分自身を理解しより成熟した自分になるためのひとつの「表現」として再考する。

なぜ、この原稿を書こうと思ったのか?

80年代後半から2000年代前半にかけてアダルト・チルドレン(AC)という言葉は少し誤解されたまま広がりました。幸運なことと言えば子ども時代に不適切な養育環境を体験し、その影響を少なからず受けたまま青年期を向かえた人々が、自身の苦難の理由を知る機会が開かれたことです。けれど、ACとは診断名ではないため、自分にはどのような援助が必要なのかわからず、専門機関の援助に繋がりにくい人々がいまもなお少なくありません。また、かれらの苦難には学校や職場、家族の中でも周囲の目に見え難いという特徴があるため「恋愛依存」「仕事依存」または「引きこもり」、果ては「キレル人」「パーソナリティ障害」などのレッテルを貼られることを恐れながら、援助の場を探し続けています。

こうした現状の中で、援助の場を探している潜在的な読者にむけて、精神療法を実践している開業カウンセラーの現場報告を書籍にすることは、かれらとかれらの家族にひとつの指針を分かち合える機会となるのではと考えた。

この出版企画原稿の狙い。

こうした現状の中で、援助の場を探している潜在的な読者にむけて、精神療法を実践している開業カウンセラーの現場報告を書籍にすることは、かれらとかれらの家族にひとつの指針を分かち合える機会となるのではと考えた。

こんな方に読んで欲しい 悩みの声とは?(カウンセリング現場から)
・まったくACという言葉を知らないが、心の悩みや課題の推移について関心がある人々
・ACを自覚している。親密な対人関係、感情の制御などに問題を抱えている。
・配偶者や恋人がACらしいが理解、対応に困っている人々
・ACの援助に携わっている人々
・良い人になろうとして、疲れはてている。
・親密な人間関係との間でケンカが絶えない。
・常に批判されたり愛されていないように感じている。
・強い怒り、孤独を感じている。
・どうやって配偶者、子どもを愛したらよいのかわからない。
・家族トラウマ、心の傷とどのようにむきあったら良いのか?
・職場の人間関係がうまくいかない。
・自己啓発セミナーなどになんどもはまってしまう、自分がわかならい。

この原稿が本になって読者が得られること。

1:ACの苦難とは「生き延びる力」の浮上であるという気づき。家族の要請に応えるようと悩み苦しむ人生から、自分らしい自分に変化するためのヒント。
2:ACの苦難の本質である親密な人間関係の支障、自分が誰であるかという自己認識の問題について変化の過程を対話形式で体験できる。苦難とは単に解消したり治癒するだけではなく、自分自身になるための知恵に成熟させるものであることをグループワークという演出で読むことができる。22の事例に沿って、カウンセラーとクライントが交わす情緒の交流、心の動きを生き生きとした対話で体験することができる。

3:通常、ワークショップ・カウンセリングの内容は公開されることはないが、この本では実際の事例を個人情報に配慮したかたちとして再現しているため、まるでワークショップに参加しているような生々しい臨場感が体験できる。

この本が待たれる理由:

 

ACの概念は診断基準ではないため従来の心療内科医、精神科医らの治療対象になりにくく、また、行政、教育関係者らは実態を理解できず対応に苦慮している。さらに、自己啓発の分野では心理面のケアのないまま、ポジティブ思考や行動に焦点をあてるため挫折経験がさらなる心の傷となることが少なくない。医療面、教育面、自己啓発面などの受け皿に入り切らず、どこに自分の援助場所、領域があるのかわからずに探し続けている読者が少なくない。

 

著者について

明石郁生 臨床心理士
1963年生 茅ヶ崎在住。山小屋管理人、広告企画会社を経て独立。1993年(有)ジャパンマーケティング設立。マーケティングコンサルタント、米国皮膚医療コンサルタントとして多くの顧客を支援する。2009年家族とAC研究室を設立、家族や子ども,夫婦,経営者らをサポートしている。鎌倉統合的グループワーク研究会、AC研究会、開業カウンセラー塾@鎌倉らを主催し研鑽を積んでいる。精神力動的理論、自己心理学を基盤としながら家族療法、 ナラティブ・セラピー、認知行動療法、森田療法、トランスパーソナル心理学等の理論基盤を統合的に用いる臨床を実践、研究 しています。また、精神力動的理論をとりいれたゲシュタルト・セラピー、プロセスワークを併用した実践にとりくんでいます。
発表論文:
開業カウンセリング業における持続可能性の検討,Family Child Therapy No.18 Dec.2024.
ACを対象としたゲシュタルト療法の臨床的な拡張事例,Family Child Therapy No.17 Dec.2023.
開業心理臨床家による統合的な心理療法実践の試み,Family Child Therapy No.10 Sep.2016.
心理臨床家の開業に当たって治療構造を作ることーアダルト・チルドレンを主たる対象として− Family Child Therapy No.9 Sep.2015.
ナラティブ・アプローチによるアトピー患者の心的外傷への接近,Family Child Therapy No.6 Sept.2012アトピー患者への心理臨床の取り組み,Family Child Therapy No.7 Oct.2013
アトピー患者への心理臨床の取り組みーアトピーアソシエイション・ジャパンの試みの報告ーFamily Child Therapy No.7 Oct.2013
アトピー性皮膚炎患者の心理的社会的葛藤におけるナラティヴ・アプローチの有効性検討,Family Child Therapy No.4 Sept.2010
著書:「1%の奇跡」 WAVE出版 2016

 

原稿情報

タイトル (仮)アダルト・チルドレン(AC)という「生き延びる力」— 22のグループワーク事例 —
著者 明石郁生/臨床心理士
原稿 78,312文字 400字原稿用紙換算 196枚

出版社さま、編集者さまからのお問い合わせをお待ちしております。抜粋原稿をPDFでお送りいたしますのでご査読をいただけますと幸いに思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

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