うつ、抑うつ状態
うつを訴える方は、優秀な方が多いと思いと実感しています。「仕事や家事をこなしたり、また、休息も適切にできなくなった状態」また、「悲しいことを悲しめない」など感情が詰まった状態にあることも。
「うつ」は近年、マスコミ等で大きく取り上げられていて一般語として用いられることもあるようですが、“うつ”とは幅広いテーマでと言えるだけに適切な理解と自覚、回復方針がとても大切です。
1、普通の抑うつ(健全なうつ)
2、うつ状態
3、DSM診断基準に基づく「うつ」
これらは混同されていることが多いように思います。3つとも実際には連続的であることが多く,線引きがむずかしいものです。それぞれ,問題点や目標が異なります。区別は難しいものです。ひとつの参考例として,
1,普通の抑うつ(健全なうつ)とは,思いもかけない辛いことに出会って落ち込んでいる。人生の変化に取り組んでいて、自分でその抑うつの理由や背景が理解できている。ある達成の証でもある。
2,うつ状態とは,落ち込みの理由などがわからず途方にくれている。神経症,境界例,摂食障害などのアディクション(依存症),脳器質疾患,ショック状態な出来事からの反応性など背景に大切な問題があるかも知れない。
3,DSM診断基準に基づくうつ,大うつ,双極性うつなど,まず“抑うつ”という問題が中心にある。
<引用文献>平井孝男:うつ病の治療ポイントー長期化の予防とその対策,創元社,2004.