グループワーク、グループサイコセラピーでの「場」、「文脈」、そして「精神力動」について考察しようと試みています。
(ワークばっかりやってないで!(T_T)
私は、この仕事の前にサラリーマンを経験しているが、その時は、「いやな空気、しっと、やりがい、ケンカ腰の議論、遠慮、おせっかい、世話焼き、連れション、・・・」と経験していたと振り返る。
ヤーロムらによると、グループは、修正感情体験の機会を豊富に提供するが、それは、参加者が反応するに違いない一群の組み込まれた緊張や、多数の対人関係の状況を含んでいるからである。そこで、参加者は自分たちの好き、嫌い、共通点、相違点、妬み、臆病、攻撃性、恐れ、魅力、競争心などに対処することを学ばされる。また、パールズによれば、ほんらい感情を向けるべき対象を空の椅子に座らせて会話をすすめたり、心理劇を行うことで、自分に起こっていることや、空想していることは何もかも自分自身のものだと気づき、自分の内面の葛藤を見る機会をつくることができる10)。<明石郁生* アダルト・チルドレンを主な対象とした開業心理臨床家による統合的な心理療法実践の試み> JAFACT 10.2016
A・ミンデルは、すべてのグループが人間や出来事についての善と悪、未来と過去、加害者と被害者といった役割について語る。そうした役割やゴーストは空中に漂う仮面であり、担われ、演じられることを求めている。私たち誰もが、そうした仮面のひとつに自分自身や他者をあてはめる。<大地の心理学 道の自覚(パス・アウェアネス)>
とコーヒーを飲みながら考察をすすめると、さらに原家族のシステムを紐解きたくなるのです。
私は、「生きづらさ」を当人の生物学的な気質におしやりたくない。パーソナリティを固定した状態としたくない。
「パーソナリティとは、大切な人達との相互作用で形成され、相互作用に伴う知覚と期待が歪められるときに精神病理が生じる」ヤーロムの仮説です。
アメリカの先住民や世界中の先住民の人々は、ゴーストや役割についてよく理解していた。彼らはコミュニティに影響を及ぼすさまなまな動物や大地の精霊を表現するために、仮面をつけて変身し、踊るのである。<A・ミンデル 大地の心理学 道の自覚(パス・アウェアネス)>
コミュニティに起こることは、私たち一人ひとりの内に起こっていることの投影と捉えることができます。
今月の日本嗜癖行動学会、京都での演題発表、「アダルト・チルドレンを対象とした個人面接と精神力動的理論をとりいれたゲシュタルト・セラピー、プロセスワークの併用実践の報告」の準備をしています。
セラピストが実践するグループサイコセラピーをアディクションアプローチのひとつとして事例検討を進めていく予定です。