原因の追求より、不登校、引きこもりの家族へのシグナルを探るにはどうしたらいいのでしょう?
また、夫婦の問題を「家族の変化の機会」と捉えるにはどのように捉えたらいいのでしょう?
1 ご家族に引きこもりさん、不登校さんがいるご家族
2 家族関係、夫婦関係を改善したい
3 家族療法のアプローチを知りたいなど。
家族というグループは家族メンバー個々の特徴で説明できるものではなくて「家族」というシステムが備えている独特な構造や機能が、→ある個人に影響するという考え方を家族療法と呼びます。
例えば、不登校、引きこもり、アルコール問題などを「個人の問題」にして家族の中の諸悪の根源としてしまうことで、ほんらい家族をとりまく葛藤や夫婦の問題を見ないようにしているのではないか?と仮説を持つことができます。だから、個人の問題を解決しようと努めても、また同じような問題が繰り返し発生する。
つまり、個人の問題(症状行動)には何らかの意味があり、その意味を理解しないでただ解消したらいいという問題ではないのと捉えることからはじめられます。
<参考文献>
斎藤学,家族療法におけるモダニズムとポストモダニズム,Family Child Therapy No.15 Nov.2021.
家族療法の視点では「引きこもり」または「夫婦の問題」をひとつのコミュニケーションと捉えます。オープンカウンセリング形式で実際の事例について家族療法アプローチを解説いたします。
日本には、家族内の問題は家族で納める、他人、他者には家族のことで迷惑をかけてはいけないという習慣があるようです。国民がひとつの目標に、例えば、戦後復興などにむかっていた時代はとてもよく機能した習慣であったことは間違いないのですが、。価値観が多様化していく流れのなかで、家族内の問題でも、家族内で包摂することが難しいケースが増えてきました。
そうした中で、例えば、思春期の激しくほとばしるエネルギーを親がコントロールすることは難しい時代になりました。彼ら彼女らは、「過干渉」に関して、激しく抵抗したり、外にエネルギーを発散させたりします。はんたいに、「無関心」に関しては、個体の危険を感じて内に籠もるようになるかもしれません。
また、夫婦間で情緒の交流機会がすくなく、家の中に緊張が増している、父親が仕事で忙しく母親との情緒交流がないなどのケースでは、息子、娘は、それを補うように、自分が「問題」になることで外部からの支援を得る機会を無意識に創っていると言えます。
このケースでの彼ら彼女らのメッセージは、
「この家には問題がある、母親を助けなくてはいけない、外部からの助けが必要なんだ!」です。
家族療法のアプローチでは、彼らのメッセージを聞き取り、「問題」の解決に急がず、家族内、あるいは家族システム、家族コミュニケーションにどのようなことが起こっているのかを探ります。
おひとりでのご参加、ご夫婦、ご家族でのご参加、いずれも歓迎されます。
当事者をお連れにならなくても大丈夫です。家族療法家と他のご家族とのセッションをお聴きになるだけでも、ご自身のご家族の問題の解決の糸口になるでしょう。
明石 郁生 臨床心理士
日時:月/1 日曜日 10:00 ~ 11:30
会場:鎌倉(大船駅) 参加費:おひとりさま 5500円
- 感染対策へのご協力をお願い致します。
- 家族とAC研究室の研究生が運営補助のため陪席させていただきます。
- 会場で話されたご家族の個人的な内容については守秘義務でお願い致します。会場の外ではお話しにならないようにお願い致します。
- 2家族に満たない場合には延期にさせていただくことがあります。
- 現在進行中の家族療法プロセスを優先して、ご参加できない場合があります。担当カウンセラーにお問い合わせください。