AC〜複雑性PTSDとは家族、養育環境において「目に見えない影響が長期に続いていたケース」2020.10 更新

今回は、PTSD(外傷後ストレス障害)診断基準と複雑性PTSD(概念)の違いをすこし書きます。

1,PTSDの診断基準とは、
——
・実際に死ぬ、または危うく死ぬまたはを負うような出来事を、一度または数度、あるいは、自分または他人の身体の保全に迫る危険を、その人が体験し、目撃し、直面する
・その人の反応は、強い恐怖、無力感または戦慄に関する(子どもの場合はむしろ、まとまりのないまたは興奮した行動によって表現されることがある)
⇒次のような症状が一ヶ月以上続き、仕事や社会生活に支障がある場合
−1、再体験 −2、回避 −3、心身症状 災害を受ける前はなかったしような症状
——-(DSM-Ⅳ-TR)

2,複雑性PTSDとは、長期反復性の虐待や搾取を受けた場合に起こりえる症状、家族間、学校におけるいじめ等を含み、家族、養育環境において、「目に見えない影響が長期に続いていたケース」と言えます。当時は家族や本人も気が付かず、本人が青年期をむかえて、対人関係や異性とのトラブルなどを通して向き合いはじめるケースが少なくありません。

家族とAC研究室のカウンセリング対象である、AC(自覚があるないにかかわらず)では、当人の発達段階において、
・母親が情緒的に不安定であった、
・父親と母親が情緒的に疎遠であった、
・過干渉、無関心、過剰な期待、主体の搾取(親の好みのおしつけ、親の価値観のおしつけなど)
・親、養育者が複雑性PTSDを受けていて、無自覚であった。などの「目に見えない影響」が複雑性PTSDの症状の要因と成り得ているケースが挙げられます。

⇒複雑性PTSDの症状は、複雑で特徴的なパーソナリティ変化(ボーダーラインパーソナリティ、自己愛性パーソナリティ)や、様々な依存症、共依存関係、対人関係(自分との関係も含む)の歪み、漫然とした言いようのない不安、恐怖、回避、親密な関係の打ち切り、孤立や引きこもりなどがあげられます。

⇒ところで、苦しみをひとりで抱え書籍やインターネットを見て、「自分はACだ、だからその治療をしてください」というと、医者に煙たがられることが多いようです。

複雑性PTSDは診断基準ではないため、患者さん、クライアントさんの訴えは医療者になかなか理解されにくいのです。表面的な、たとえば、体の痛み、不眠、不安、怒り、気分の落ち込みなどと捉えられてしまうことがおおいようです。また、お薬があまり役に立たないこともあるかもしれません。

 ⇒AC、複雑性PTSDに関してトレーニングを積んでいるカウンセラーや先ゆく仲間との共同関係、関係性の再構築と反復学習、時間を味方につけることは、パーソナリティの変容、人間関係の修復、育て直しに有効と示唆されています。

AC、複雑性PTSDを対象としたカウンセリング、グループワークは、問題、悩み、生きづらさに敬意を持ってそのプロセスを探求していきます。グループセッションを通して、自身の生き延びてきた力への気づきを支援していきます。

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明石郁生 カウンセラー/臨床心理士 家族とAC研究室

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