ACの力とは?:他者の役に立ちたいという力 ac-alive-020

共依存とは、自分自身を失ってしまうほど他者の世話焼きに奔走してしまうような人間関係をつくってしまう行動様式だ。
「誰かの役に立っていないとここにいて良いのだと思えない」というような無意識からの圧力に翻弄され、他者の感情、例えば、不安などを解消するための行動パターンを繰り返す傾向にある。
しかしながら、共依存とは不安定な家族の中で生き延びるためには必要な力であったとも言えるのだ。不機嫌な母を気遣ったり、お酒を飲みすぎる父親のケアをしたりと、不安定な家族の中で生き延びるためにスキルを使い、破壊的な寂しさから自分を守ってきた。

AC:自分を守るために共依存になったんだー。
Co:そうだ。心身が過酷な状況の中で生き延びてきた証しだ。
AC:例えば、もし共依存にならなかったとすれば?
Co:今、こうして、ここに座って居なかったかも知れない。
AC:・・・。私、結構、がんばったんだ。
Co:そうだ。よく生き延びてきた!

さて、もし、あなたがいま、ご自身の共依存パターンに気がつくことができたとしたら?
あなたが自分のパターンを自覚したうえで仕事や生活にとりくむことができるようになったとしたらどんなことが起こるでしょう?
本来、他者の役に立ちたという気持ちや姿勢は健康的な感情だ。
慈愛に満ちた行動とも言える。そういった自分自身の傾向に自覚しとりくみをすすめることができるとすれば、。
例えば、他者を援助するような職業ですばらしい力を発揮するだろう。

共依存の回復に取り組むクライアントさんと次のような会話になることがある。
「自分だけが幸せになってはいけない気がしていた」
「幸せを感じると、どんな自分に気がつく?」
「申し訳ないような、照れるような、恥ずかしいような」
「自然な感情だろうが、どうしてだと思う?」
「ほとほと、自分を生きることがわからなかったんだ」

彼は大手広告会社に勤務していたが、何度も過労で倒れた。長い闘病生活を強いられもうだめかと思った時に、自分が誰なのかを知るしか生きるすべがないと知った。
彼は退職し、自分のような人の役に立ちたいと大学に入り直した。その道のりが、結果的にカウンセラーという生き方につながった。
「たいしたもんだな。共依存はどうなった?」
「あいかわらず、心身を忘れて働くことがあるが、そういう自分に気がついている。」
「共依存傾向はまだあるんだな?」
「これほど他人の役に立ちたいと言う気持ちとは、いったいどんな動機があるのか探し続けている」
「自分を知ろうとしているんだね」
「カウンセラーという仕事は自分自身が助けられる存在であると知るためにあるのだろうと思う」

AC:共依存の人がカウンセラーになった?
Co:そう。彼は共依存を治したわけではなく、共依存の力をプロの仕事に変化させたのだ。

2020.8.5

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