Ⅴ章:自分の専門家になるためのエクササイズ ac-alive-069  健全な自己愛を育むワーク。

Co:さてさて、家族トラウマに翻弄された経験やACの自覚あるなしにかかわらず、他者と良くつながりたいとがんばりすぎて、自分自身を失い、その果に人間関係に(自分との関係を含む)悩みを抱えてきた。とセッションしてきたね。
AC:はい。他者と良くつながりたい一心でがんばりすぎて、自分を失って苦しむんだなと学んできました。なんだかとても切ないですね。
Co:自己愛を他者との関係の中で育む機会を失ったのかもしれない。
AC:自己愛? すこし難しいです。
Co:うん、。ここで言う自己愛とは、対象との関係の中で自分を愛する心持ちのことなんだ。一般的に誤解されている自己中という言葉とはだいぶ違いますよ。
つまり、他者と良くつながりたいと頑張りすぎて自分を失っている状態では、健全な自己愛が育まれない。その結果、自己肯定感が低くなったり、誰かに承認されたいという強い感情が肥大したりするかも知れない。そうして、それらをなんとか感じないようにスリカエようと貪欲になるがあまり行動や物質や関係性のアディクションに発展してしまうかも知れない。
AC:伝家の宝刀(笑)、共依存ですね。
Co:そうだね(笑)、さてさて、もう気がついているかも知れないが、自分の専門家になるというコンセプトとは、自分の内面に健全な自己愛を育てる道のりなんだ。自分の体験に、対象との新しい関係性、自分の専門性を見出していくことは他者や世界との関係の中で、新しい自分を創造していく道のりとなるんだ。
自身の人生のデザインを、家族トラウマの犠牲者から、ACの自覚を使った自己探求者へ。さらに、他者や社会の要請にしばられない、worker 、能動的な探求者へと変容していく道のりなんだ。

さて、最後のエクササイズは、今のあなたから、過去のあなたにねぎらいの手紙を書いみるワークです。
・喘息で入退院を繰り返した末に国立療養所に長期入院して養護学校へ通っている君に。
・自分が誰かわからなくて渋谷で飲んだくれていた君に。
・医療の仕組みにひどい憎しみと怒りを持ち、ひとりで部屋で包帯を巻いていた君に。
・死別境遇と大病を克服した良い人にならなくてはいけない信念を持ち続けた君に。
・倒れるまで患者さんの世話焼きをしないと誰にも愛されないと思っていた君に。
・詰め込んで詰め込んで生きて倒れないと眠れない君へ。
・コインロッカーで生まれたとうそぶいて、恐ろしい不安を見ないようにいてきた君へ。
・自分が誰でどうして生きているのかがわからなかったあなたへ。

Co:あなたの事例に合わせてみて。
AC:はい。たくさん書けそうです。
Co:さらに、探求したい時は、あなたの父あるいは母になったつもりで過去の自分に手紙を書いてみるとよいです。
AC:・・・もう胸が熱くなります。
Co:書いてみてどんな自分に気がつくでしょうか? 書き終わってみてどんな気分になるでしょうか? 聞かせてくださね。

2021.1.6

 

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