Ⅳ章:「自分の専門家」になる冒険 ac-alive-048   冒険の道のり~旅立ち、冒険、帰還。

Co:さて、ここでは、「自分の専門家」になる冒険とはどのような道筋を通るのか、私の事例をベースにざっと話してみようと思う。
AC:先人が目の前に居るというのはありがたいですね。
Co:はは、そうだといいけど。ひとつの事例にすぎないよ。
      まず最初は苦難の連続、倒れるところまで。
AC:えー倒れるんですか?
Co:うん、。これまでの役割の破綻というステージだ。
他者に、自分とは何ができるのかを必死に証明しなくてはいられずに、あるいは、人と良くつながりたくて、貪欲にあれこれ行動する時期がある。でも、自分を失うほどの貪欲な行動はアディクションに発展したり、結果的に対人関係トラブルを繰り返して、仕事や生活に支障を抱え破綻するかも知れない。
AC:うーん、つらいですね。がんばってるのに。
Co:うん、自分の人生をコントロールできない自己制御不信感、負けた感、それを知られることへの「恥」などの気分を抱えてしまう。どれだけやっても誰にも評価されない、関心を得られない、愛されない、大事にされないと落ち込んでしまう。
そして、犠牲者のまま、いまの生活、人生になじまなくてはいけないと、「自分の力」を疑ったり、自分の好みを肯定しようとする意志をくじかれつづける体験となる。
AC:うーん。なんだか落ち込みます。
Co:将来への漠然とした不安、恐怖から、なんとか打破しようとさらに貪欲にあれこれ行動するか、または、もう一歩も出ずに、何もかもしないと決め、バッサリと止めてしまうような悪循環のループをぐるぐると。

AC:どうしたらいいのかわからない状況ですね。
Co:そうだね、ここがいちばんつらいかもしれないね。何かのきっかけで、外部に答えを求める行動から、内面にある力に気づける機会につながることができるように願うよ。
AC:例えば?
Co:人それぞれだと思う。もちろん、相性の良いカウンセラーやセラピスト、ワークショップなどにつながることを提案するが、例えば、これまでと違う人に会う機会をつくる、本に出会うなどは簡単にできそうだよね。一般的に言うと学校に入り直す、何かの資格取得にチャレンジしてみるというものもあるけど。私の経験だと、ネガティブだと思われている機会に転機があると思う。
AC:え?
Co:私の事例だと、大病へ向き合ったこと、その他、もろもろの身体症状にっ向き合ったことをきっかけに、サラリーマンができなくなり、自分でできる仕事をしなければと直面したこと。それらを通して、苦しみを抱えている人々とがちんこで時間を過ごしたこと、東北大震災の手付かずの光景を目撃したこと、何人かの師と呼びたくなる先人とのであったことで、ぼんやりだが自分の人生への責任が見えてきたことなどかな。
AC:転機だったんですね。
Co:内面に意識を向け始めたんだ。このあたりが、旅立ちのステージだね。

Co:さて、社会人大学院を修了して資格をとり、カウンセラーという仕事をすることになった。(笑)ここから、おおいなる冒険のステージがはじまった。ほとんど経験のない私は、臨床実践のほとんどをクライアントさんから学ばせてもらった。何もできなくて落ち込んだり、クライアントさんに怒られたりして。
AC:へー、そんなことがあったんですか。
Co:社会の不条理や人間の多様性は私の衝動を謙虚にさせた。無力感を抱えて、眠れない日々を過ごしたり、クライアントさんとお供に達成を喜んだりと。毎日がほんとうに冒険だったと振り返るよ。内面では、荒海を航海していたり、雪山を登ったりしていた。
AC:うあー。
Co:それらを通して、いまでは、私は自分のACの自覚を深め、いまここに展開している自分の人生を受け取ることができるようになったのだと思う。誰かのものじゃなくて、自分の人生を。
もう、どこにも行かなくていいいし、誰かに何かできることを証明するように生きなくていい、いまのままで十分であること、いまのままの自分を享受すること。行き過ぎているなと言うメッセージは身体が教えてくれること。つかれとか、不眠とか、痛みとか。
幼少の頃からの生き延びてきた力を肯定し、自己評価を適切にすること。
いまでは、最初の悪循環のループはしてないと思うが、その頃のエネルギーというか、動機、力をしっかりと感じているよ。このへんが帰還のステージじゃないかな。

2020.9.23

 

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