***ACという生きる力 連載エッセイ!

Ⅴ章:自分の専門家になるためのエクササイズ ac-alive-065 大嫌いな人のイメージワーク。

Co:今度は大嫌いな人のイメージからワークしてみよう。
AC:えー、大嫌いな人なんか思い出したくもないですが。
Co:うん、そうだね。これは、投影という防衛メカニズムを、逆手にとるワークなんだ。私たちは自分の内面に内在化できない感情などを他者に投射して見てしまう傾向がある。
AC:うーん、投影はわかりますよ。でも嫌いな人は・・・。
Co:戦争状態では生き延びるために力を行使せざるを得ない。そうしなければ生命を守ることができなかったからだね。
AC:はい。
Co:ある時期が来て戦争がおわった。あるいは戦争の意味がなくなったとしよう。突然、戦わなくてもいい状況、環境になったとすると、どんな気持ちになるかな?
AC:えーと、急にやることがなくなる、手持ち無沙汰になるかな。
Co:そうだね、ずっと生き延びるために行使してきた力を持て余すかもしれない。
AC:あー、。戦争が終わってしまったら、どうしていいのかわからなくなる。
Co:うん、これまで平和な暮らしをしたことがないからね(笑)。そうすると、もう戦わなくていいのだろうか?自分はこれでいいのかと責めたり、他者の評価が気になってしょうがなくなるかもしれない。平和な環境での生き方、力の使い方がわからない。
AC:また、以前の力を使ってしまうかもしれないですね。戦争中の力を平和な世界に。
Co:うん。そうすると?
AC:うあー、それはもしかして、アルコール依存の方が、お酒を止めはじめる頃に起こるスリップということ?
Co:そうとも言えるね。以前の自分との関係にもどってしまったような感覚だね。その力はもう必要がないと頭ではわかっていても、手放し方がわからないし、どこに使っていいかわからないし。新しい暮らし方をどういう風に手に入れたらいいかわからない。だって、戦う力で、ぎりぎり生きてきたのだから。
AC:なんだかなー。
Co:さあ、ここからワークをしてみるよ。ずっと使ってきた戦う力を使わなくていい、武器を降ろした自分、力を抜いている自分を受け入れられないとしたら?
AC:だって、どうしたらいいかわからないし。
Co:眼の前にあるのに受け取らないで、なかったことにしてしまう防衛機構を「否認」というんだ。いいかえると、「いま、ここ」にある平和、自分の感情を受け取らないことに何かメリットがあるのではないか?と探索してみる。
AC:受け取らないことにメリットがある?
Co:さあ、もう戦いは終わりだ!もう武器を降ろせよ!これからはあなたの好きなように生きなさい!
AC:はい?
Co:と言われたらどんな気分になる?
AC:・・・うーん。あっ、なんだか、損した気分になります。そんなこと急に言われたって、。これまでの苦労はなんだったの?全部なかったことにされてしまうような。うーん、そうすると怒りも湧いてきます。
Co:そう。自然な気持ちだと思うよ。いままでの苦闘の時間が矮小化されてしまう感覚になる。それは、耐えられないし受け取れない、だって必死に生き延びてきたのだから。

「私の苦しみが親に知られないままだと、悔しい」
「いまさら、人生を楽しめるなんて思いたくない、負けたような気がする」
「大嫌いな普通の人々になってしまうような気がして、耐えられない」

この事例では、大嫌いな普通の人々とはどんなひとなのかと夢をつかってワークした。
質問:あなたにとって大嫌いな普通の人々とは?
・自分に向き合わないで、無責任に家族をつくり、良い家族を演じる人々
・文句を言って、働いて、ボーナスをもらって、土日休んでいる人々
・困ったときだけ、助けを求めて、助けられるのが当然のような顔をしている人々
・仕事がうまくいかなくなると、人や社会のせいにする人々
・ACではなく、楽に生きている人、楽な運命を生きている人。などなど。

Co:どんなことに気がつくかな?
AC:・・・あまり言いたくないけど。もしかして、大嫌いな人のイメージとは、その人の羨ましい人?そうしたかった、そうなりたかった人?
Co:うん、。そうかもしれないね。そのことを自身で受け入れるのはとても苦しいことかもしれない。でも、そこには、これからの新しい実人生にとても大切な示唆があると仮説してワークをしてみる。

エクササイズ4:「大嫌いな人」とのワーク

1,イライラする人、大嫌いな人をイメージして見てください。その人のどんな部分が嫌いなのでしょうか?ざっとメモしてみてください。

2,その人を、キャラクター、動物、女優さん、俳優さん、タレントさん、あるいは、不思議な物体、いつか見た夢にでてきた悪魔などなど、何かの形にするとしたらどんなものを想像しますか?メモしてみてください。

3,その想像したもの、キャラクターなどに、さっと「なって」みてください。
その気分をじっくり味わってみてください。最初は、あまり気持ち良い体験ではないかもしれませんが、。心身に何か気づきが浮上してくると思います。
そのまま、メモしてみてください。

4,充分に味わったなと思ったら自分に戻ってみてください。どんな気づきがあったのでしょうか?書き出してみてください。そのいくつかの気づきは、いまのあなたの実人生にどのように栄養になるでしょうか?

Co:自身の大嫌いな人のイメージからワークすることは、自身の内面から排除したり、断片化していた自分のかけらを見つけ、全体性に近づける機会を創るだろう。
AC:・・・すごくよくわかりました。というか体験しました。でも、ハードなワークですね。まだドキドキしていて胸が苦しいです。
Co:そうだな。投影を引っ剥がして、自分のものとして受け入れるのはとてもハードな体験になることがある。そんなときには、信頼できるカウンセラーやグループの仲間と共に共同でワークするといいよ。
AC:はい。

2023.

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